アーセナルやレアル・マドリーでプレーした天才司令塔エジル、現役引退を発表―海外の反応―
エジルが現役引退を発表…レアル・マドリードやアーセナルなどで活躍した“天才レフティー”
元ドイツ代表MFメスト・エジルが22日、自身の公式SNSを通して現役引退を発表した。
現在34歳のエジルは、トルコ系移民3世としてドイツのゲルゼンキルヒェンに生まれ、2006年8月に地元クラブのシャルケでプロデビューを果たした。2008年1月に加入したブレーメンでさらに評価を高めると、2010年8月にはレアル・マドリードへと完全移籍。レアル・マドリードでは3シーズンの在籍で公式戦通算159試合に出場し、27ゴール81アシストを記録。魔法の左足から数々のチャンスを生み出し、2011-12シーズンのラ・リーガ制覇などに貢献した。
2013年9月にはレアル・マドリードからアーセナルに完全移籍。移籍金は当時のアーセナル史上最高額となる4200万ポンド(約67億円)だった。アーセナルでも中盤の司令塔として活躍し、公式戦通算254試合の出場で44得点71アシストを記録。4度のFAカップ優勝などに貢献した。
2009年2月にA代表デビューを飾ったドイツ代表では、通算92試合に出場して23ゴールを記録。EUROには2012年と2016年の2度、FIFAワールドカップには2010年と2014年、2018年の3度出場し、FIFAワールドカップブラジル2014では世界制覇に大きく貢献した。FIFAワールドカップロシア2018の後、人種差別などを理由に代表引退を発表した。
アーセナルでの晩年はクラブ史上最高額となる35万ポンド(約4900万円)の週給を受け取りながらもパフォーマンスに陰りが見え、2020-21シーズンはミケル・アルテタ監督の構想外に。2021年1月にフェネルバフチェへとフリー移籍した。
フェネルバフチェでも加入当初は主力として活躍していたが、2021-22シーズン途中に突如として戦力外通告を受け、2022年7月に同クラブとの契約を解除してイスタンブール・バシャクシェヒルに加入。しかし、今シーズンはケガの影響で欠場が続き、トップチームでの公式戦出場は7試合にとどまっていた。
バシャクシェヒルとの契約を解除してそのままスパイクを脱いだエジルは、22日に自身の公式Twitter(@M10)を更新。「皆さん、こんにちは。熟慮の結果、プロサッカー選手を引退することを伝えたい」と現役引退を報告しただけでなく、キャリアを通じて関わったすべての人々に対する感謝を綴った。
「これまで約17年間、プロのサッカー選手として活躍するという特権を得られた。その機会にとても感謝している。しかし、ここ数週間から数カ月にかけてはケガもあり、フットボールの大舞台を去る時が来たということがより明確になった」
「忘れられない瞬間と感動に満ちた信じられないような旅だった。シャルケ、ブレーメン、レアル・マドリード、アーセナル、フェネルバフチェ、バシャクシェヒルといった所属クラブと僕を支えてくれた監督たち、そして友人となったチームメイトに感謝したい」
「家族、そして親しい友人たちにも、特別な感謝を捧げなければならない。彼らはこの旅路を歩み始めた初日から僕のそばに寄り添ってくれた。良い時も悪い時も、多くの愛とサポートを与えてくれた。そして、どんな状況でも、どのクラブに所属していても、たくさんの愛情を注いでくれたファンの皆さんにも感謝を伝えたい」
「今は、美しい妻のアミーネ、そして2人の美しい娘、エダとエラと一緒に、目の前に広がるすべてのことを楽しみにしている。もちろん、これからも時々、僕のSNSで近況を報告するよ。それは間違いない」
最後には「また会おう!メストより」という言葉で締め括った。