ドイツ代表フリック監督、123年の歴史で初解任 日本に惨敗後「私は正しい監督」続投志願も
ドイツ・サッカー連盟(DFB)は10日、ハンジ・フリック監督(58)を解任したと発表した。
過去4度のFIFAワールドカップ(W杯)優勝を誇るドイツ(FIFAランキング15位)を21年から率いてきたが、ホームの国際親善試合(9日、ウォルフスブルク)で日本(同20位)に1-4で惨敗。昨年11月のW杯カタール大会1次リーグ初戦で逆転負け(1-2)した借りを返すどころか、失点倍増の返り討ちに遭っていた。
DFBのベルント・ノイエンドルフ会長は「最近の不本意な結果を受け、A代表チームには新たな活力が必要との認識で一致した。自国での欧州選手権(24年)を視野に入れ、自信を取り戻さなければならない。私の在任中、最も難しい決断の1つとなった。なぜならば、私はフリックを専門家としても人間としても高く評価しているからだ。しかし、競技面の成功が最優先事項だ。決断は避けられなかった」と説明した。
解任論が過熱する中で、フリック氏は去就について「私たちはうまくやっている。皆さん(報道陣)は信じることが難しいかもしれないが、私は正しい監督だと思っているし、これからも代表監督を続けていきたい」と試合後に続投を志願していたが、一夜明け、契約を打ち切られた。
昨冬のW杯1次リーグ敗退後も1勝1分け4敗。1985年以来38年ぶりの国際Aマッチ3連敗という屈辱にまみれていた。
スカイスポーツ・ドイツによると、ドイツ代表は123年の歴史で1度も解任がないという。フリック氏は初の不名誉な処遇を受けた指導者になった。アシスタントコーチ2人の契約解除も発表された。
12日のフランス戦は、ルディ・フェラー氏(スポーツディレクター)とハネス・ウォルフ氏(U-20監督)サンドロ・ワグナー氏(同助監督)が暫定的に指揮を執るという。その後、来夏の欧州選手権に向けて新監督の招請を急ぐ。
日刊スポーツ